先日、東京出張とギャラリー、講演会に行ってきました。
サクラ散る春の陽気は一変し、雪のぱらつく身の引き締まる日。
ちひろ美術館などを見て回りギャラリー間へと足を運びました。
ちひろ美術館
乃木坂にあるギャラリー間では無有建築工房の"素の建築"展が
開催され、150の住宅・建築の模型やその図面が展示されています。
午後に訪れたときには、OBさんや研究室の旧友など同窓会状態。
会場はコンセプチュアルやデザインに走りすぎない、一見シンプル(無垢の木の列柱や、突き板のパネルなどかなり凝ってますが)なギャラリー構成の中にある原図の展示は非常に見応えがある。
鉛筆の線に宿った建築への思いが現れています。一般の方には詳細図や矩計図などの展示を見てもなかなか難しく、よくわからない部分が多いかもしれませんが、住宅をつくるということ、時間をかけるということ、設計に手間を惜しまない思い、また緻密に計算されていることなど、図面がわからなくても、昨今の日本の住宅実状の"流れ"の中にある、忘れかけていたものを見出すことができるように思います。
なつかしい図面をみていると一本の線を引くことの重みとその重要性を教えて頂いた日々を思い返します。
講演会も開かれ、いわゆる建築家と呼ばれる作家性を前面に出すような講演会とは違って、ただ素直に建築への思いや、素材に持つ美しさや、その取合い(組み合わせ)などの話しを通し、均質で失われつつある住宅や建築の本質への警鐘を感じる講演でした。
展示は2010/4/14-6/19までギャラリー間で開催されています。
■開催時間
11:00-18:00
■休館日
日曜・月曜 ・祝日
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex100414/index.htm
ISHIKAWA